外の壁⁉ <再登場:大腿筋膜張筋からの腸脛靭帯> ①
Go to トラベル!
Go to イート!
Go to 深圧院⁉⁉
人間が、立ったり、歩いたり、走ったり・・・これらを動作を安定してスムースに行うには、
外にしっかりとした “壁” としての身体の機能が必要です。
今回取り上げる筋肉は……
以前、『鼠径部は悩みの種⁉』のなかで、『大腿筋膜張筋(だいたいきんまくちょうきん)
:Tensoer Fasciae Latae;TFL』についてお話しました。
この筋肉は、比較的大腿の前面に位置しているため、股関節においては、“屈筋群(脚を曲げる
筋群)”に分類されます。
しかし、この筋肉を支配している神経は、「中殿筋」・「小殿筋」と同じ、“上殿神経(じょう
でんしんけい)”で、筋の起始も接近しています。
ですので、解剖学的には、『外の壁⁉』として取り上げたいのですが、「大腿筋膜張筋」単独
では、股関節を外転(脚を外へ開く)する役目はそれ程ありません。残念⤵
ですが、この筋肉がある組織とタッグを組むと、立派な『外の壁⁉』になるのです。
そのタッグの相手は、『腸脛靭帯(ちょうけいじんたい):Tractus Iliotibialis;TI』です。
「大腿筋膜張筋」が連結するこの「腸脛靭帯」の構造は、ちょっと複雑です。
その働きについては、次回触れたいと思います。
「大腿筋膜張筋」の One Point !
近年、人工股関節の手術の主流となっている “筋温存型” の “前方アプローチ” という筋肉を
切らない手術の方法では、「大腿筋膜張筋」の前方、または、後方から侵入していきます。
※術式や、手術については、改めて触れていきます。