外の壁⁉ <小殿筋> – ③ –
長梅雨が終わり、一気に猛暑へ!
コロナ禍でマスク着用下では、この暑さは 倍 以上に堪えます⤵
熱中症には十分気を付けたいですね。
水分摂取は勿論、「塩分」摂取も大事です。「塩飴」おすすめです。
さて、今回も引き続き、『小殿筋』です。
前回までは、“ 解剖学 ” 的な側面から見てきましたが、今回は、“ 運動学 ” 的な側面
(運動や動作)から『小殿筋』を見ていきます。
『小殿筋』の作用は、既にお話したように、“ 外転(脚を外側に開く)” です。
この “ 外転筋 ” はまた、立位や、歩行といった動作の時、骨盤と下肢を安定して支え
る役目があることも、『中殿筋』の所でもお話しました。
ですので、“ 外転筋 ” が十分に機能しないと、動作時に骨盤や体幹が安定せずに、揺
れてしまうこともお話しました。
しかし、これら “ 外転筋 ” の働きの大部分は、『中殿筋』が主役として注目されてき
ました。
これは単に、『小殿筋』が、深層筋であるため働きを計測しにくかっただけで、近年
技術的な困難さが解消されてくるに従い、『小殿筋』の働きは、徐々にクローズup
されてきています。
文献をみてみると・・・
〇 『小殿筋』は、『中殿筋』よりも、TypeⅠ 線維が多い。
;これは『小殿筋』が、持久性に優れていることを示します。
〇 歩行中の殿筋群では、『小殿筋』が最も活動している。
〇 歩行中の筋電図分析で、『小殿筋』と、『中殿筋』の筋の活動状態は似ており、
筋の活動量もほぼ同じである。
〇 長距離歩行や、片脚立位時には、『中殿筋』よりも、『小殿筋』の活動が高い。
※ 変形性股関節症例と、健常例で歩行中の外転筋力を比較。
⇒ 健常例では、『小殿筋』より、『中殿筋』の方が筋力が高かった。
⇒ 股関節症例では、『小殿筋』の方が、『中殿筋』より筋力が高かった。
恐るべし、『小殿筋』!!
最後の赤文字の所は、『小殿筋』が、「深部でより股関節の安定性に寄与している」
働き示すことを、反映していると思います。
この重要性分かっていただけましたでしょうか。
これからまだまだ、その重要な機能が明らかになってくるでしょう。
時間をかけて、深い『小殿筋』を意識して、しっかり解して下さいね。
“ ニャン中症 ” ではありません!