鼠径部は悩みの種⁉ <大腿筋膜張筋> - ② -
今年の梅雨は、晴れ間が少なく、気温もやや低め。
外出時は、着るものでうまく調節したいですね。
さて、今回も「大腿筋膜張筋」の続きです。
この筋肉は、自らが主体になって脚の動きを起こす、というより、いろいろな動きのサポート役と
なって一緒に働く、働き者な筋肉です。
前回は、脚を曲げる(股関節屈曲時)動きのサポートについて触れましたが、もう一つ触れておき
たい働きは、脚を内側に捻る(股関節内旋)という動きです。
股関節症では、どうしても「腸腰筋」が硬くなり短縮しやすくなります。
「腸腰筋」が短縮すると、股関節は <外旋(がいせん)> といって、脚が外側に捻じれてきます。
(つま先が外側に向きやすくなります。)
この際、「大腿筋膜張筋」には、この動きに拮抗する働きがあるので、ストレスがかかります。
完全に抵抗するだけの力はありませんから、前回の脚を曲げる(股関節屈曲)時と同じように、
「大腿筋膜張筋」は、疲弊して硬くなりやすくなります。
さらに、大事な働き者としての役目があります。
それは、脚を外へ開く(股関節外転)動きです。
これも、メインに働くのは、「中殿筋(ちゅうでんきん)」や、「小殿筋(しょうでんきん)」です。
そして、これらの筋には、脚を外へ開くという役目だけでなく、立位時の骨盤を安定させるという、
大事な役目もあります。
「大腿筋膜張筋」は、この役目もサポートしています。
股関節症では、脚を外へ開く(股関節外転)動きもダメージが起こりやすくなります。
結果的に、この動きをサポートする「大腿筋膜張筋」も、疲弊しやすくなります。
そう、「大腿筋膜張筋」は、フル回転で脚の動きをサポートしてくれているのです!
ですから、ほぐしてやってください!叩いてやってください!お願いします。m(__)m
【One Point】
それから、「腸腰筋」に短縮があり、「大腿筋膜張筋」に張りや、硬さが出ている時に、下の図
のような今はやりの、<インナーマッスル>を鍛えようとしたり、お尻を引き締めようとして、
“ブリッジ” や、“片脚でのブリッジ” をやるのは、危険です。
「大腿筋膜張筋」の怒りをかって、脚の外側(脛に至るまで)に痛みが起こります。
気を付けてくださいね⁉
【+α】
◎毎年恒例の秋の “お食事会” が開催されます。お気軽に参加して情報交換してください。
・日時:9月29日(日)13時~15時
・会場:The Stay Goid GINZA(ステイゴールドギンザ)(東急ステイ銀座2F)
・会費:5,000円
*申込:メール or 電話 or 各スタッフまで
◎股関節の為になるあれこれを、田山院長が YouTube で分かりやすく解説しています。必見!