関節症と神経 -痛み刺激の伝わり方 1 -
関東では早々に梅雨が明け、暑い日が続いています。
食欲や睡眠、大丈夫ですか?
夏はまだまだこれから。しっかり食べて、しっかり睡眠、リズムを大事にしましょう。
西日本の豪雨による水害では、甚大な被害が出ています。お見舞い申し上げます。
もう一度、自分の住んでいる町の「ハザードマップ」を確認しておきたいと思います。
またまた、専門的な話になってしまいますが、今回は神経についてちょっと触れたいと思います。
関節包または、関節包内で起こった炎症により、発痛物質が産出されます。
これが侵害刺激となり、侵害刺激に反応する神経が興奮します。
そして、“ 脊髄 ”の中にある中継地に刺激が伝わり、最終的には脳まで伝達され、「(関節炎の)痛み」
とし自覚されます。
この時、痛み刺激の困った特徴があります。
一つは、末端で痛みを感知するする時、感知する受容器の興奮性は徐々に増大するということです。
ですから、同じ刺激を受けとっても、次第に刺激を増幅して伝達します。
また、受容器も敏感になり、わずかな刺激でも痛みを感知するようになります。
余計な特徴を発揮してくれますよね。
炎症期にある時の辛さの一面です。
別の特徴として、刺激が神経線維を伝わる時、本来なら脊髄に向かって刺激が伝わるはずなのですが、
途中、線維の分岐部で逆行性に刺激が伝わり、別の組織に痛みを起こすことがあります。
専門的には、「軸索反射(じくさくはんしゃ)」というのですが、よく患部と離れた場所に痛みが
起こる「関連痛」の要因ともいわれます。
*変股症では、大腿部(もも)や、下腿部(すね)などによく見られますね。
もう一つ大事な特徴として、脊髄の中継地で、脳に向かう線維に痛み刺激をバトンタッチするのですが、
この時、近くにある筋肉を動かす神経にも刺激が伝わります。
これが、さらにやっかいなこと …… 引き起こすんです。
続きはまた次回 …… です。